Webサイトを作る際に、HTMLとCSSは欠かせません。その中でも「id」と「class」は、要素を識別し、デザインを適用するために非常に重要な役割を持っています。しかし、それぞれの違いを明確に理解していないと、適切な使い分けができず、サイトの構造や管理が難しくなることがあります。
この記事では、初心者でも理解しやすいように「id」と「class」の違いを詳しく解説し、どのように使い分けるべきかを説明します。実際のコード例も交えながら、基本的な使い方から応用的な考え方まで学んでいきましょう。
HTMLとCSSにおける「id」と「class」とは？
HTMLでは、要素に「id」や「class」を設定することで、スタイルの適用や要素の識別が可能になります。「id」と「class」は見た目上は似ていますが、実際には用途や使い方が異なります。
簡単に言うと、「id」は1ページに1回しか使えない識別子であり、「class」は複数の要素に共通のデザインを適用できる識別子です。どちらもCSSを用いたデザインの適用や、JavaScriptでの操作に利用されます。
idとclassの基本的な違い
「id」と「class」の違いを表で整理すると、以下のようになります。
| 項目 | id | class |
|---|---|---|
| 使用回数 | 1ページに1回のみ | 複数の要素に適用可能 |
| CSSでの指定 | #id名 | .class名 |
| JavaScriptでの操作 | document.getElementById("id名") | document.getElementsByClassName("class名") |
| 使い道 | 一意の要素に適用（例：ヘッダー、メインコンテンツ） | 複数の要素に適用（例：ボタン、テキスト） |
このように、「id」は特定の要素を唯一無二のものとして指定する際に使い、「class」は複数の要素に共通のデザインを適用する際に使います。
idとは？
「id」は、一つのページ内で一度しか使用できない識別子です。特定の要素に対して、個別のスタイルやJavaScriptの処理を適用するために使われます。
idの特徴
- ページ内で一意（ユニーク）である必要がある
- CSSでは「#id名」で指定する
- JavaScriptで特定の要素を操作する際にも便利
idの使い方
HTMLでは、要素に「id」属性を付与します。
<div id="main-content">ここがメインコンテンツです</div>
CSSでは、「#」を使ってidにスタイルを適用できます。
#main-content {
background-color: lightgray;
padding: 20px;
}
idの適切な使用例
- ページ内で一つしか存在しない要素（例：
header、footer、main） - 特定のエリアをJavaScriptで操作する場合
idを適切に使うことで、HTMLとCSSの構造が分かりやすくなり、スタイルの管理がしやすくなります。
classとは？
「class」は、同じページ内で複数の要素に適用できる識別子です。CSSで共通のデザインを適用する場合や、JavaScriptで複数の要素を操作する場合に便利です。
classの特徴
- 同じclass名を複数の要素に使用可能
- CSSでは「.class名」で指定する
- グループ化して共通のスタイルを適用するのに便利
classの使い方
HTMLでは、要素に「class」属性を付与します。
<p class="text-red">赤色のテキストです</p>
<p class="text-red">これも赤色のテキストです</p>
CSSでは、「.」を使ってclassにスタイルを適用します。
.text-red {
color: red;
font-weight: bold;
}
classの適切な使用例
- 文字の色やフォントスタイルなど、複数の要素に共通のデザインを適用するとき
- ボタンやカードのような、デザインの統一が必要な要素
idとclassの使い分け
適切に「id」と「class」を使い分けることは、Web制作の基本です。以下のポイントを意識すると、より適切なHTML/CSSの記述ができます。
- ページ内に一つしかない要素には「id」を使用する（例：
header,footer,main） - 複数の要素に同じスタイルを適用する場合は「class」を使用する（例：ボタン、見出し、テキスト）
- JavaScriptで特定の要素を操作する際には「id」を使うことが多い
まとめ
HTMLとCSSにおける「id」と「class」の違いを理解することは、Web制作をスムーズに進める上で重要です。
- 「id」はページ内で一意の要素に使用し、「class」は複数の要素に適用できる
- CSSでは、「id」は
#id名、「class」は.class名で指定する - 適切に使い分けることで、管理しやすいコードを作成できる
適切な「id」と「class」の使い方を意識して、より質の高いWebサイトを作りましょう。
